広告基準の緩和で商用利用が広がるインスタグラム

写真をメインとするSNSとして日本でもおなじみとなったインスタグラム。全世界での月間アクティブ利用者数3億人突破で、ますます快進撃を続けています。最近では、動画撮影ができるようになったり、広告配信規模も拡大したりとますますアクティブになるインスタグラムを商用利用するための可能性を探ります。

女性に影響力が強いインスタグラム

インスタグラムは、女優やモデルなどのセレブリティーが多く活用していることで、おしゃれなライフスタイルに関心の高い人たちの間で利用率が高まっています。
アメリカの投資会社Piper Jaffrayの調査によると、アメリカでは10代の若者の間でFacebook離れが急激に進み、インスタグラムやスナップチャットといった、写真をメインとしたSNSの台頭が目立つとのこと。20代も同様の傾向がみられ、若年層を中心に急速に利用が広がってきています。
インスタグラムは生活スタイルにこだわりのある女性にリーチしやすく、トレンダーズの調査によると、特に影響を受けるのは食とファッションに関する投稿だそうです。

インスタグラムに特化したPR事業も

PR事業を手掛けるタグピクは2015年9月、法人顧客を対象に、インスタグラムに特化したPR事業を開始することを発表しました。100名超のインスタグラマーを組織化。プロダクション、エージェンシーとしての役割を担い、インスタグラムを活用したプロモーションの企画、キャスティング、広告運用などを支援します。
同社代表取締役の安岡氏によると、まずはコスメやジュエリーなど、ユーザーのブランドロイヤリティが高い業界や企業を中心に、ブランディング戦略からプロモーション全般に至るまでのソリューションを提供していくそうです。
安岡氏は、長々とした文章を書くのではなく、写真一枚で「感動」を伝えられるのがインスタグラムの長所だと語り、広告であってもその世界観を壊すことのないように運用していくことが大切と指摘しています。

インスタグラム、広告配信の規模拡大

インスタグラムは2015年10月、広告配信に関する基準を緩和し、企業が自社で設定した予算内で広告配信を運用できる、セルフサーブ型広告の提供に乗りだしました。すでに日本でも広告配信を開始していましたが、これまで厳しい基準をクリアした一部の限られた企業にしか許されていませんでした。
インスタグラムは、従来、投稿から外部の自社サイトへの誘導ができなかったため、商業目的では使い方が限られる面がありました。しかし今回の広告解禁で、「ダウンロードする」「予約する」「ほかのサイトを見る」といった、ユーザーに自発的な行動を促す「コールトゥアクション」ボタンを設置できることになったので、使い方の選択肢が増えたといえます。
そのほか、インスタグラム広告の特徴は以下のとおりです。

  • 1000円から出稿可能
  • 「ブランド認知」「ウェブサイトクリック」「モバイルアプリインストール」「動画視聴数」といったキャンペーンの目的を設定できる
  • 投稿画像と同じ正方形に加え、Facebook同様の横長のクリエイティブ素材も使用できる
  • 動画広告は30秒まで対応
  • 年齢、性別だけでなく、趣味、カスタムオーディエンスなどのターゲティングが可能
  • 広告ポリシーは親会社であるFacebookに完全準拠する

おわりに

マーケティングリサーチを手掛けるeMarketerが7月に発表した調査結果によると、インスタグラムの世界全体におけるモバイル広告売上は2015年に5億9500万ドル、17年には28億ドルに達すると予測されています。
インスタグラムでは写真だけでなく「Boomerang(ブーメラン)」のようなループ動画の配信も可能になっています。Facebookとの連携も図れるので、アパレルや飲食、コスメ、消費財や自動車メーカーなど、ビジュアルを重視した商材向きの動画広告配信プラットフォームとしての使い方が今後も広がる見通しです。

 

参考: