6秒ループ動画「Vine」とは?

最近FacebookやTwitterで目立ってきた数秒の動画を繰り返し再生する動画コンテンツ。これは動画 SNS「Vine(ヴァイン)」が提供する6秒という短い動画を繰り返し再生させるループ動画のこと。たったの6秒間でいったい何を撮るのかと疑問でしたが、意外にもこれが世界で大人気。昨年、日本の女子高校生、大関れいかさんも、自身で手がけたVine動画が大受けし一躍Vineスターになったひとりです。そのVineがいよいよ日本へ本格上陸です。

今回は、6秒ループ動画の面白さに加えて、企業が広報動画として活用し始めているVine動画の効果をリポートします。

動画版サブリミナル効果を狙え

Vineが2012年10月にTwitterに買収されて、いよいよ動画もツイートできる時代が到来かと期待した向きも多かったはず。ところが、Vineアプリ内にアダルトコンテンツが掲載されたことで、徹底したポルノ禁止のルールを敷くApp Storeから締め出されてしまいました。その後ハリウッド映画「ウルヴァリン」のtweaser(トゥイーザー広告=Twitterをツールにした動画宣伝手法のこと)でのVineの6秒ループ動画が話題を呼び、再び人気を取り戻したという経緯があります。


映画「ウルヴァリン」のtweaser(トゥイーザー広告)

なぜこの6秒ループ動画が注目されたのか? それは、6秒間にストーリーのキーワードである侍、剣、銃、女、ウルヴァリンの爪、空を飛ぶウルヴァリンという6つのシーンを見事に収めているからでしょう。映画の予告編は通常最も短くても20秒。他にも60秒、90秒などのロングバージョンも制作されますが、SNSを通じての拡散には短い動画が効果的。6秒という短さで脳へ瞬時に飛び込んでくるメッセージ。それは、サブリミナル効果を連想させるシグナル性の高い動画といってもいいかもしれません。

Instagramとの違いは?

では、同じく動画SNSサービスを手がけるInstagramとの違いと、その住み分けを考えてみましょう。
参考までに2サービスの機能の比較について、TechCrunch Japanが作成した下記の画像を挙げました。
撮影できる尺の長さは、Vineは6秒に対してInstagram は15秒。フィルターやある程度の編集などInstagramのほうが機能は充実しているように見えます。どちらともFacebook、Twitterへの共有はできますが、大きな違いは繰り返しの再生と動画を埋め込むエンベッド機能がVineに付帯されていることです。
つまり、この2つのサービスは似ているようで、目的や使い方、得られる効果は全く違うということを認識しなければいけません。Instagram で作成する15秒の動画は、尺は短くともある程度映像を味わいながら見ることを想定していますが、一方でVineは先述のとおり、目に飛び込んだ画像を脳へショットガンのようにバンバン刷り込んでいくイメージです。

TechCrunchJapan.jpg

出典:TechCrunch Japan

ストーリー性を狙ったVine 動画の広告宣伝

2月24日にアメリカ、サンフランシスコからVineの制作チームが初来日。その記者会見で、彼らは「Vineには物語性がある」と発言しています。先述した日本の現役女子高校生、大関れいかさんの6秒のVine動画を続けて見ていると、いつのまにかちゃんとした、ひとつのまとまったコンテンツになっていて、明確でとてもクレバーなメッセージ性を発信していることに気づかされます。6秒動画を映画でいうところのワンカットと考えてみると、意外にもシンプルで簡単に表現できそうではありませんか? そうして撮ったVine動画をつなぎ合わせてみると、ひとつのストーリーになっている。Vineの開発チームが言いたかったことは、こんなことではないでしょうか?

ネットで世界的に有名になった日本の女子高校生によるVine動画
「急に現実的になる高校生」(6秒バージョン)

「大関れいか(reika oozeki)おもしろすぎる!Vine爆笑動画フル総まとめ集!」

効果的にVineを使った企業動画事例

Vine動画の効果は、あらかじめ視聴者に訴えるキーワードを明確に絞り、徹底的に余計な映像をそぎ落として6秒にすることに尽きます。独自のリズムを作っていくとループで見ていても歯切れよく心地よいPR動画になりそうです。

フォード
アメリカの大手自動車メーカーのプロモーション動画。遠近法を使った面白動画に仕上がっています。

UNIQLO
スマホでシェイクするだけで、簡単にオリジナルTシャツを作成できるUNIQLOの新しいアプリの告知動画。

Vine日本語版で今年の動画広告はどう変わるか?

今年は動画広告の本番の年といわれます。今やネットの動画広告は他のどの広告よりも購買意欲をそそり、購入の直接的なきっかけを作る重要なファクターです。そこに本格参入するVineの日本語版。コンセプトを絞り、キーワードをシンプルにして、アイデアを6秒に凝縮するVine動画の成功例が今年いくつ見られるか、楽しみです。

参考: