ロッテルダムより。そして映画祭について。

 

こんにちは、ロッテルダム国際映画祭に参加中の嶺です。

 

こちらはただいま29日の朝8時半、参加3日目の朝です。昨日は嶺が監督と同行している映画『タリウム少女の毒殺日記』の映画祭初回上映、そして日本国外での初めての公開となるインターナショナル・プレミアでした。

ちなみに世界初上映の場合はワールド・プレミア、ヨーロッパ初の場合は、ヨーロッパ・プレミアなどと言いますね。当然ワールド・プレミアが一番格が高いというか、著名な監督の作品をワールド・プレミアで流すことがその映画祭の誉れとなったりするので、逆に「プレミアじゃないとうちは流させないよ」「うちで流したいならあっちの映画祭への参加はやめてくれ」みたいなやり取りもあるようです。

 

 

色々話すべきことはあるのですが、まずロッテルダム国際映画祭について簡単に説明します。

カンヌやベルリンに比べてあまり聞き慣れないという方も多いかもしれませんが、今回で42回目を迎えるロッテルダム国際映画祭はヨーロッパでも屈指の規模を誇る映画祭の一つで、ヴェネツィア国際映画祭よりも来場者数が多いそうです。アジアの映画を多く紹介することでも知られ、今回も是枝裕和、三池崇史、黒沢清、中田秀夫など日本人監督の作品も流されています。

日本勢は最近は賞レースからは遠ざかっていますが、昔は橋口亮輔監督が最高賞のタイガーアワードを受賞したりもしました。

 

ロッテルダム自体はオランダ最大の産業都市で、ロッテルダム港の規模は世界最大級だそうです。風車やチューリップなどのどかなイメージの強いオランダの中では、この街は例外的に都会の忙しさを感じさせる街とのこと。確かに夜に街を歩いていると東京に居るかのような感覚になります。しかしそこらに建っているビルや商業施設は近代的で奇抜なデザインでとても格好良く、個性あふれているのに全体としては不思議と統一感があります。

(改めて日本の都会の風景は節操無いというかカオスだなと思いました)

 

そんなロッテルダム国際映画祭で、今回出品されました土屋豊監督の『タリウム少女の毒殺日記』は、ブライト・フューチャー部門という、世界の有望な若手監督の作品を紹介する部門で上映されます。

この部門は賞が与えられる訳ではないので、授賞式のドキドキなどはありません。コンペでの出品ということになれば、もちろんその映画祭最大の扱いとなりますし、ロッテルダム映画祭で賞を穫ったとなれば、その後の各国映画祭への招待や、また日本でも興行成績に大きく関わってきますので、出来ればコンペでの出品が理想的ではあったところです。ただこのブライト・フューチャーという枠も、実験的であったり志の高い作品が選ばれていて面白そうな枠になっています。

ただ土屋監督は、911後の2002年に情報化社会の闇を描いた前作『PEEP"TV"SHOW』で第33回ロッテルダム国際映画祭にて本コンペであるタイガーアワードの国際批評家連盟賞を受賞しています。そういう意味でフレッシュな若手監督という位置づけでは本来無いかもしれませんが、土屋監督を世界に紹介したロッテルダムだからこそ、何としても土屋監督の新作を上映したいという熱心なラブコールがあったのでしょう。また、本映画祭のコンペは1作目か2作目の新人監督に与えるという習わしがあるため、そちらは対象外だったのでしょう。

 

 

土屋監督の最新作『タリウム少女の毒殺日記』については、次回更新で詳しくお伝えします!

また、映画の公式Facebookページにて嶺が撮影した写真を大量にアップしていますので、そちらも是非是非ご覧ください!

(このペースだとなかなか映画祭ライフを紹介できない・・・)

 

『タリウム少女の毒殺日記』公式Facebookページ

https://www.facebook.com/GFPBUNNY

嶺隼樹