マーケティングの新しいジャンル?映画×ブランドの"Movietising"

映画『LEGO ムービー』をご存知でしょうか?

デンマークの知育玩具”LEGO”でできた、世界で展開されるCGアニメーションで、

Movietisingという新しいマーケティング方法が使われている一例です。

今注目を浴びているようなのですが、一体どのようなマーケティング手法

なのでしょうか?また、どれくらいの効果を生み出すのでしょうか?

具体的な事例も見ながら探っていきましょう。

 

映画とブランドを掛け合わせて生まれる、
Movietisingマーケティング

これまでの映画では、どのようなマーケティングが行われてきたのでしょうか?

そこにMovietisingが生まれた経緯や、どんなものなのかのヒントが

隠されているようです。

 

これまでのマーケティング法「プロダクトプレイスメント」

映画と企業・ブランドとのタイアップには、これまで「プロダクトプレイスメント

(以下、PP)」という手法が主に使われていました。

アニメ『新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』とUCC上島珈琲株式会社が

コラボして発売された缶コーヒー”エヴァ缶”や、アニメ『涼宮ハルヒの消失』内に

株式会社ファミリーマートの店舗が登場することなどは、PPの一つと言えます。

海外では、ハリウッド映画のほとんどがプロダクトプレイスメントを行っているとか。

有名スパイ映画『007 スカイフォール(原題:Skyfall)』で、主人公のジェイムス・

ボンドがハイネケンのビールを飲むシーンがあるのですが、これもPPなのです。

さりげなくて、広告だなんて思う人はほぼいないのではないでしょうか?

映像コンテンツ内で、実在する商品と登場人物たちを自然な形で絡ませる。

そうすることで、視聴者にさりげなく企業名や製品名を記憶させる。

これが「プロダクトプレイスメント」というマーケティング手法であり、

「広告に見えない広告」なのです。

 

PPから派生した「Movietising」

プロダクトプレイスメントから更に発展したのが、今回ご紹介する

「Movietising」です。どんなものかは、説明するよりも具体的な事例を

見てもらうと分かりやすいかと思います。

 

  1. 映画『LEGO ムービー』

先述したようにデンマークの知育玩具”LEGO”を使ったCGアニメーション映画です。

製品そのものを映画のキャラクター作りに利用しており、映画をLEGOの広告に

してしまっています。

とても分かりやすいMovietisingマーケティングの一例と言えるでしょう。

 

  1. 映画『ANCHORMAN 2(邦題:俺たちニュースキャスター 史上最低!?の視聴率バトルinニューヨーク)』

逆のパターンもあります。映画の登場人物が、CMに出演するといったものです。

最近だと、コメディ映画『ANCHORMAN 2』×高級外車DodgeのCMが話題を

呼びました。

登場するのは映画の主人公、赤いスーツがトレードマークの地方テレビ局の

ニュースキャスター、ロン・バーガンディです。キャスターなのに原稿を満足に

読めない上、ハチャメチャな騒動ばかり引き起こす、テレビ界の問題児。

そんなロンが、DodgeのCMに出演しちゃったんです!

 

 

映画のキャラクター設定そのままに、原稿が読めなくて車の性能アピールも満足に

できていません。これではクライアントも、さぞかしヒヤヒヤしていたことでしょう。

しかし視聴者からは大好評を博し、なんとシリーズ化されているとか。

売上も伸びているそうで、まさに成功したMovietisingマーケティングの一例と

言えます。

このように映画内だけに留まらず、キャラクターが活躍したり、映画の目的を

広告にしてしまったりするマーケティングが「Movietising」なんです。

 

なぜMovietisingが使われるようになったのか?

ここ数年、映画などのキャラクターと企業のブランドを掛けあわせたマーケティングが

目立つようになってきました。今までの手法が通用しにくくなってきた現状に加えて、

Movietisingを行うことで3つの効果が期待できるからではないでしょうか?

 

  1. 視聴者の記憶に残りやすくなる

アニメ『ドラえもん』のキャラクターたちを、実写で登場させているトヨタ自動車

株式会社のCMシリーズ。見たことがある方も多いのではないでしょうか?

このコマーシャルは見る人の記憶に残るよう、キャラクターのインパクトでブランドを

強調させているのです。

 

  1. ギャップで製品名を記憶させる

映画『LEGO ムービー』は、まさしくこの効果を観客に与えています。

「子供向けのおもちゃと思っていたが、アイデア次第で世界のあらゆるものを

表現することができる」という驚きが、映画がヒットするキッカケとなりました。

あわせてLEGOの売り上げも大きく伸びていますから、Movietisingの効果が

最大限に発揮されたと言えるでしょう。

 

  1. テレビ離れの進む若者にもアピールできる

アニメ作品と企業のコラボは、まさに若者への効果を期待したものです。

先述したアニメ『新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』とUCC上島珈琲株式会社が

コラボして発売された缶コーヒーは「エヴァ缶」と呼ばれ、アニメを見ている若者が

缶コーヒーのパッケージにデザインされたキャラクターを全種類集めようと

スーパーに駆け込むほどの社会現象に。

実際、作品で登場した企業や製品が、ターゲット層である若者を顧客として

取り込むことに成功していますから、効果はあると見ていいでしょう。

 

Movietisingマーケティングは、
バズをも生む!

流行の映画やキャラクターと企業がコラボした動画を見ると、

拡散したくなりますよね。また組み合わせが意外であればあるほど、

ネット上で話題になり、バズりやすくなるのです。

まさにWEB時代にはぴったりな広告宣伝方法だと言えるのではないでしょうか?

 

 

参考:

Dodge Durango To Stay Classy With Ron

Lego Movie labeled “Genius”

'Movietising', un concepto nuevo de publicidad