これからの動画マーケティングは、インフォマーシャル!

「インフォマーシャル」という動画広告カテゴリーをご存知ですか? 日本では、「ジャパネットたかた」のテレビショッピングがその代表例。インフォメーションとコマーシャルをドッキングさせた造語で、情報と広告を組み込んだ動画手法です。今から20年ほど前にアメリカで作られ、ショッピングチャンネル全盛時代を築き上げた黄金手法ともいえます。今や、テレビはもちろんのことインターネットや企業のブランディング戦略や選挙活動にまで、インフォマーシャルの要素は使われているのです。また、ネット通販の急成長とともにネットマーケティングにも大きく台頭しています。今回は、通常のテレビCMとの違いや魅了してしまう制作手法、それらの効果をご紹介します。

 

テレビCMとの違いは?

一番大きな違いは、動画の尺の長さにあります。テレビCMは通常15秒〜30秒ですが、インフォマーシャルは最低でも60秒以上のものがほとんど。中には1時間という大作もありますから、制作意図がテレビコマーシャルとは大きく異なることがおわかり頂けるでしょう。30秒以内という短さで知名度を高め、ブランドイメージを視覚的に伝えるCMに対し、インフォマーシャルは商品の誕生、商品価値、そしてユーザーへのインタビューまでをも盛り込むので、どうしても長めの動画になってしまいます。

しかし面白いことにインフォマーシャル業界では尺が長くなればなるほど、訴求力が高まり、購買につながるといわれています。ただ、これも初めから長めの動画を見せるのではありません。60秒から始まり、90秒、120秒、180秒、4分、そして29分、55分と様々な尺の動画を作り、時間帯・ターゲット・訴求商品などでベストの長さのものを選んで使われるのです。

もう1つの大きな違いと言えば、「ユーザーが動画を最後まで見終わったら、即座に商品購入へと誘導できること」でしょう。まさに「今でしょッ!」というフレーズが、インフォマーシャルのコンセプトにはぴったりです。

 

押さえておきたい、3つの必勝ポイント

「深夜のテレビショッピングを見ていたら、ついつい衝動買いしちゃった」こんなぼやきはよく聞きますね。これがインフォマーシャルの最大の効果であり、武器ともいえます。何気なく見てしまう理由と「これがあったら○○かも」という想像を働かせるために、以下3つのどれかを動画内に取り入れているのです。

 

  1. 誰もが知っているものと比較し、違いをはっきり見せる

    新しい商品の特徴や説明には、まだ知られていない成分や構造が含まれていることがあります。それをそのまま伝えても、優れている点や他とは違うということが伝わりにくいです。そのため、誰もが知っているであろう有名なデータや商品と比較した数字を見せることで、視聴者により優れていることをプレゼン出来ます。
  2. 目の前で比較実験をする

    画面を2つに区切り、自社の従来品と新商品を並べて、同時に効果を視覚的に見せる方法です。他社製品と比べてしまうと、双方のブランド名を傷つけることにもなりかねません。自社の製品と比べて、どういった点で優れているかを見せることで、誠実さのアピールにもつながります。
  3. 実際の体験談を伝える

    ターゲット属性に近い顧客ユーザーに事前に商品を渡し、「使用した前後でどんな変化があったか」の体験談をインタビューして、番組内に盛り込む手法です。広告感を抑えられますし、「もしこれを買えば、自分も変わることができるかも」と想起させ、購入意欲を刺激します。

 

本場アメリカでは上記の3点に加えて、有名女優やカリスマ文化人らが告白めいた体験談を涙ながらに語るトークショー風に仕立てたり、エロティズムを想起させたりする演出も。定価を表示したうえで「15分以内の注文ならさらに値引きします!」といったプライスコールが行われています。

消費者心理を研究し尽くしたインフォマーシャルは、インターネットでの掲載も増えてきているのが現状です。いずれもSNSを使ってシェアしやすいコンテンツになるように演出されており、バイラルマーケティングの主軸になってきています。

 

動画マーケティングはテレビCMからインフォマーシャルへ

今後、消費の主流となってくるであろうネットショッピングにおいて、動画が最強の販売ツールになることは確かです。今までテレビCMに多額の予算を計上していた企業も、ネット専門の動画広告の効果を期待し、移行してくるでしょう。広告とは一見わからないストーリー性の高いコンテンツや、事実を元にしたドキュメンタリー風の動画など、ネットでふと目に止まる動画コンテンツの数々。思いがけない知識やデータ、購入者たちの体験談がシェアされて広がるインフォマーシャル効果にこれからも眼が離せません。

 

 

参考:

➢       ジャパネットたかた

➢       Kelly Clarkson- ProActive infomercial