動画広告の市場規模は300億円!?今後の課題と期待すること

ネット専門広告代理店である株式会社サイバーエージェントが株式会社シード・プランニングと共同で、2014年の国内動画市場を調査し、10月にその結果が公表されました。なんと昨年の動画広告市場は300億円規模に到達し、前年比の約2倍なんだとか。2017年には880億円までに広がるという予測結果もあわせて発表されたそうです。

ブロードバンドが全国に普及し、スマホユーザーも増加していることから、1人1端末、誰しもがインターネットを使えることが当たり前になってきています。また、若年層のテレビ離れを背景にテレビCMだけではカバーできない層を補完し、さらにCMとの相乗効果も期待され、動画広告の需要は急速に高まっています。市場拡大の背景から、今後の期待と課題を考察していきます。

 

ネット動画市場の拡大に貢献した、テレビ離れ

ここまで動画市場が拡大した背景には、テレビ番組は録画視聴し、CMをスキップする視聴者が増えたことが深く関連していると言えるでしょう。あるインタビューによると「ネット動画そのものはテレビ局にとって脅威ではない。むしろ全地上波、BS、CS放送の番組が1週間分録画できてしまうハードディスクの出現のほうが当面の我々の脅威だ」と某民放テレビ局のある役員が述べています。「視聴率の高さは、広告効果の高さ」という方程式は崩れつつあるのかもしれません。それもあって、広告主側はインターネット動画へ徐々に関心を寄せてきているようです。

今、民放各社はテレビで放送していたコンテンツを、広告つきでネット配信するよう徐々に移行し始めています。テレビでしか視聴できなかった質の高い動画がネット上に拡大してきており、インターネット動画市場をより大きくさせていっているのです。

 

動画広告への新規参入企業が増加

先にも書いたように市場の拡大はうなぎ上りで、動画広告への本格的な新規参入が増えてくると期待されています。動画広告の最大手はYouTubeですが、Facebookが存在を増してくるという声もあります。市場の拡大は、さらなるバイラル効果を生む可能性を秘めており、今まで動画広告には馴染みのなかった企業も商品訴求のために新規参入すると予想されているのです。

ちなみにネット動画広告の現在のけん引役は、YouTuberと呼ばれる一般の人々による人気動画コンテンツです。スマホの普及により動画を日常的にアップロードできるようになったので、企業のネット広告担当者は人気動画の動向から目が離せないことでしょう。YouTuberはメディア露出する機会も増え、認知度も上がってきているので、彼らの動画広告を出稿する企業もこれから増えてきそうですね。

 

当面の課題は、正確な効果測定と コンテンツ選定

課題の1つとして挙げられているのが「より正確で客観性の高い効果が測定できるのか」ということ。テレビには視聴率があり、それが1つの分かりやすい目安でした。ですが、ネット動画にはそのような分かりやすい明確な指標がまだ曖昧なのです。再生回数以外の客観性の高い指標が現在模索されており、Googleはニールセンによる広告効果指標の測定を強化しています。インターネット動画の信頼性をより強くすることで、クライアントからの信頼性を高めようともがいているのです。

広告の出稿先である動画コンテンツとのマッチングも、課題と言えるでしょう。市場調査をおこなったサイバーエージェントでは「Online Video Studio」という専門組織を設立。150件以上の動画広告を活用したプロモーションに携わることで、動画広告におけるノウハウを蓄積していっているようです。

 

拡大する市場から、新たな時代へ

右肩上がりの成長を見せる、動画広告市場。規模の拡大が進むにつれ、ユーザーと広告主とのコミュニケーションも、大きなテーマとなってきそうです。真のインタラクティブ時代に突入するのは間違いありません。

 

 

 

参考:

サイバーエージェント、国内動画広告の市場調査を実施|サイバーエージェント株式会社

グリー、動画広告に参入--「広告主の“既存の認識”変えたい」|CNET Japan

グーグルとニールセン、YouTube上の広告評価で連携を強化|CNET Japan